『家族の灯り』【6/7~6/20】

2014/06/07

人生はかくも切なく美しく。

2013年12月で105歳を迎える現役最高齢の映画監督であり、「世界で最も偉大な映画作家」として敬愛されるマノエル・ド・オリヴェイラ監督(「コロンブス 永遠の海」「ブロンド少女は過激に美しく」)は、90歳を超えてからも尚、毎年一本という驚異的なペースで新作を発表し続けている。その作品は老いや衰えを感じさせることなく、むしろ映画へのさらなる情熱や瑞々しさを感じさせる。待望の新作となる「家族の灯り」はポルトガルの作家ラウル・ブランダンの戯曲を映画に翻案、オリヴェイラ自身が脚本を担当している。失踪した息子を盲目的な愛で信じ続ける母、置き去りにされ悲しみの中で毎日を過ごす息子の妻、人生と社会に抗い、家族を捨てた息子、そして家族を守り、最後に大きな決断をする実直な父― 物語の大半がこの家族の住む家で繰り広げられる本作は、どこにでもある家族の愛の姿を、オリヴェイラならではの厳しくもやさしい視点で描き、崇高な芸術にまで高めた傑作である。

オリヴェイラ監督作品では初登場となる名優たちの演技も本作の見所のひとつ。「クロワッサンで朝食を」の好演が記憶に新しい、フランスの大女優ジャンヌ・モローと、フェデリコ・フェリーニやルキノ・ヴィスコンティなどイタリア映画界の巨匠たちに愛されたクラウディア・カルディナーレ、そしてエルマンノ・オルミ監督「楽園からの旅人」で老司祭を演じたマイケル・ロンズデールが、素晴らしい演技で観るものを魅了する。また、リカルド・トレパ、レオノール・シルヴェイラ、ルイス・ミゲル・シントラといったオリヴェイラ作品常連の役者たちも登場。豪華俳優陣の夢の競演は、贅沢で芳醇な時間をわたしたちに与えてくれる。

【ストーリー】
ある街で帳簿係として働くジェボは、妻ドロテイアと息子の妻ソフィアとともにつましく暮らしている。彼らの息子ジョアンは8年前に忽然と姿を消していた。ジェボは息子の失踪した秘密を知っているが家族には隠していた。ジョアンの帰りを待ちわび、悲しみに暮れる日々を過ごす一家――。そんなある日、突然ジョアンが帰ってきた…。長い間不在だった息子の突然の帰宅に動揺する家族の姿をとおして、家族愛の普遍の姿と人間としての誇りを描いた至高の物語。
家族の灯りポスター
2013年/ポルトガル・フランス合作/91分

監督:マノエル・デ・オリベイラ
出演:クラウディア・カルディナーレ/ジャンヌ・モロー/マイケル・ロンズデール
配給:アルシネテラン

上映場所 ソレイユ・2(地下)
上映期間 6/7(土)~6/20(金)終了
6/7(土)~6/13(金) ①9:40 ②16:15
6/14(土)~6/20(金) ①10:20 ②16:55

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