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『ゴーストワールド』【2/23~】

2023/12/27

ゼロ時代カミング・オブ・エイジの伝説的傑作
22年ぶりの全国ロードショー

2001年、当時は新しい“低体温系”青春映画として大ヒットを記録した『ゴーストワールド』は、70年代のカルト・コミック「フリッツ・ザ・キャット」原作者ロバート・クラムを描いた『クラム』などドキュメンタリーに定評のあるテリー・ツワイゴフによる初の長編フィクション。原作は、アメリカで「ティーンエイジャーのバイブル」として高い人気を誇ったダニエル・クロウズの同名グラフィック・ノベルだ。

主演は『アメリカン・ビューティー』での演技が絶賛されたソーラ・バーチと、『ロスト・イン・トランスレーション』で脚光を浴び、近年は『アベンジャーズ』シリーズにも出演するなど、いまやハリウッドを代表するスター俳優として躍進を遂げたスカーレット・ヨハンソン。撮影当時、バーチは17歳、ヨハンソンは15歳。すぐに意気投合したという二人の等身大の瑞々しい演技をおさめた貴重なフィルムでもある。そのほか、『レザボア・ドッグズ』や『アルマゲドン』など特異な存在感を放つ実力派バイプレイヤーのスティーヴ・ブシェミ、『ゴールデンボーイ』や『BULLY ブリー』などの作品で知られ、2008年に急逝したブラッド・レンフロが参加している。また、原作者であるダニエル・クロウズはツワイゴフ監督と共同で脚本を執筆、2002年のアカデミー脚色賞をはじめとして多くの賞にノミネートされるなど高く評価された。

近年では「ユーフォリア/EUPHORIA」などの作品にも影響を与え、さらには「時代を先取りしていた」として再評価が進み、若い世代にも愛される作品となった。 また、『ゴーストワールド』は、2023年には長らく入手困難だった原作コミック日本版の第4刷が5月に発売、廃盤となって久しかったDVDと初BDも発売となった。オフビートで個性的なキャラクターたち、名言が散りばめられた脚本、そのほか50種以上のコーディネートを披露する二人のファッションや、ヴィンテージの名曲を集めた多彩なサウンドトラックなど、今もなお色褪せない魅力に満ちた、21世紀で最も熱狂的に愛される伝説的傑作の一本だ。

バカなクラスメイト つまらない大人たち
死んだ町をぶらぶら彷徨い歩く
世界にうまく馴染めない ふたりの少女の分かれ道

1990年代アメリカ、都市郊外の名もなき町。高校の卒業式を迎えた、幼なじみで親友のイーニドとレベッカ。バカな同級生たちともいよいよお別れ。しかし、高校を卒業したからといって、退屈な街で心が満たされることはないし、気持ちわるい大人たちの仲間入りもお断り。二人は進路も決めず、あてもなく町をぶらついては面白いことを探して過ごしている。

ある日、お気に入りの50年代風ダイナーに入り浸っていた二人は、新聞の出会い系広告を見つける。いたずらで広告主を呼び出してみると、現れたのはいかにもモテなさそうなダサい中年男・シーモア。しばらく待ちぼうけを食らっていた彼は、やがて自分が騙されたことに気づくと怒って店を出て行ってしまうが、すかさず二人は男を尾行して自宅を突き止める。

後日、ふたたび男の家を訪れると、ガレージセールを行っているシーモアの姿があった。彼はブルース・レコードのコレクターで、ブルースについて喋り出すと止まらなくなるのだった。孤独でも自分の世界に生きるシーモアに関心を持ったイーニドは、彼の“理解者”として交流を深め、奇妙な友情関係を築いていく。一方、アパートを借りるために地元のコーヒーショップに就職し、社会と折り合いをつけて自立しようとするレベッカは仕事中心の生活になっていく。同居を計画していた二人の間には次第に距離が生まれ……。

 

2001年/アメリカ/111分/PG12
監督:テリー・ツワイゴフ
原題:Ghost World
出演:ソーラ・バーチ/スカーレット・ヨハンソン/スティーブ・ブシェーミ/ブラッド・レンフロ/他
配給:サンリスフィルム

上映場所 ソレイユ・2(地下)
上映期間 2/23(金)~3/7(木)
2/23(金)~2/29(木) ①11:45
3/1(金)~3/7(木) ①11:55

 

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