この社会の片隅に潜む、鬼の姿---
処女作『老人ファーム』で兄弟独自の世界観を見事に作り上げ、1作目にして渋谷 ユーロスペース他、全国ロードショーを経た兄・三野龍一が監督、弟・三野和比古が脚本を担当する、兄弟映画制作チーム「Mino Bros.」による渾身の2作目。
『鬼が笑う』では、外国人技能実習生問題、日本社会の差別と偏見といった現実を見据えながら、犯した罪を許されない男の魂の行方を力強く描いている。主演は前作『老人ファーム』に続き半田周平がつとめ、梅田誠弘、赤間麻里子、坂田聡、大谷麻衣、岡田義徳 など魅力溢れる俳優陣が迫真の演技で脇を固める。
STORY
それは愛する人のために犯した罪だった…。袋小路の男を描く骨太な人間ドラマ母と妹を暴力から守る為、父を殺めてしまった石川一馬。社会復帰を目指し、更生保護施設で生活を始めるが、社会は彼を「人殺し」と非難する。彼は次第に生きる希望を失っていく。ある日、一馬は職場のスクラップ工場で外国人労働者へのいじめに巻き込まれる。皆がいじめから目を背ける中、なりふり構わず止めに入った中国人労働者の劉の姿に目を覚まされる一馬。劉との交流を通じ、自分の望む幸せを掴もうと立ち上がるが‥。