新鋭女性監督と脚本家の熱い本音が、
新世代のスター、チャン・ツィフォンの名演を引き出す。
国内の映画賞では中国版アカデミー賞とされる金鶏奨で助演女優賞、長春映画祭で金鹿賞最優秀女優賞、華鼎奨で最優秀助演女優賞の受賞をはじめ、作品、監督、脚本など多部門にノミネートされた。アン・ランを演じるのは新世代のスター、チャン・ツィフォン。弟役のダレン・キムは映画初出演にして、観客が号泣するほどの名演を見せた。監督のイン・ルオシンは、“自分の人生は自分で選ぼう”と静かで熱いメッセージを本作に込めた。
脚本は『妻の愛、娘の時』で、香港電影金像奨で最優秀脚本賞を受賞したヨウ・シャオイン。新鋭の女性作家のタッグが、揺れ動く“いま”の中国社会の背景にある一人っ子政策と家父長制の影に真正面から切り込んだ。
人生で大切なものとは何か?迷いながらも現代を生きる私たちに勇気をくれる感動作が誕生した。
STORY
看護師として働くアン・ランは、医者になるために北京の大学院進学を目指していた。ある日、疎遠だった両親を交通事故で失い、見知らぬ6歳の弟・ズーハンが突然現れる。望まれなかった娘として、早くから親元を離れて自立してきたアン・ラン。一方で待望の長男として愛情を受けて育ってきたズーハン。姉であることを理由に親戚から養育を押し付けられるが、アン・ランは弟を養子に出すと宣言する。養子先が見つかるまで仕方なく面倒をみることになり、両親の死すら理解できずワガママばかりの弟に振り回される毎日。しかし、幼い弟を思いやる気持ちが少しずつ芽生え、アン・ランの固い決意が揺らぎ始める…。葛藤しながらも踏み出した未来への一歩とは――。