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『12日の殺人』【5/10~】

「悪なき殺人」ドミニク・モル監督最新作!
テーマは”未解決事件”-

思いもよらぬ様々な「偶然」が重なって起きるある殺人事件を描いたサスペンス『悪なき殺人』の鬼才ドミニク・モル監督が、新たに挑んだテーマは「未解決事件」だった。そして、この『12日の殺人』は、フランスのアカデミー賞に相当するセザール賞(2022)で、最優秀作品賞、最優秀監督賞をはじめ、見事最多の6冠に輝いている。
「未解決事件」、この言葉に人はどこか強く引きつけられる。それは、謎を解き明かしたい、真実を知りたいという、人間の根源的な欲望を刺激するものだからかもしれないが、そのテーマは、実際に起こった事件をもとにしたものであれ、完全なるフィクションであれ、これまで数多くの優れた映画監督たちをも虜にしてきた。
『12日の殺人』は、中でも、モルがフィンチャーの映画でもっとも好きだと公言している『ゾディアック』のように、行き詰まるような犯人探しだけでなく、事件にのめり込むうちに、いつしか私生活にも影響を受けていく捜査員たちの日常をも丁寧に掬い取った優れた人間ドラマにもなっている。

セザール賞最多6冠!
数々の映画賞を受賞したスタッフ・キャストによる壮大なスリラー

脚本は、モルと、モルの出世作となった『ハリー、見知らぬ友人』(2000)からコンビを組むジル・マルシャンが担当し、見事セザール賞の最優秀脚本賞を受賞した。音楽は、アルチュール・アラリの『汚れたダイヤモンド』や『ONODA 一万夜を越えて』(2021)で知られるオリヴィエ・マルグリとの初タッグとなった。非番の日に自転車に乗ることで何とか精神の均衡を保っている班長のヨアンを演じたのは、『悪なき殺人』(2019)でも警官役だったバスティアン・ブイヨン。この役でセザール賞の最優秀新人賞に輝いた。ヨアンの相棒で、私生活に問題を抱えているマルソー役に、日本では『素顔のルル』(2013)や『あさがくるまえに』(2016)などで知られるブーリ・ランネール。ラネールも、この演技で、セザール賞の最優秀助演男優賞を受賞。
本作は、セザール賞最多6冠の他に、リュミエール賞の最優秀作品賞、最優秀脚本賞、ベルギーのマグリット賞の主演男優賞(ブーリ・ランネール)、最優秀外国映画賞なども受賞。また、フランスの映画情報サイト「AlloCiné」では、プレス枠で星4.4、観客枠で4.0の高スコア。評価の厳しさで知られる新聞「Libération」紙や、映画批評誌「Positif」は5.0の最高評価を与えている。

STORY

2016年の10月12日の夜、グルノーブル署で、引退する殺人捜査班の班長の壮行会が開かれていた頃、山あいのサン=ジャン=ド=モーリエンヌの町で、21歳の女性クララが、友人たちとのパーティの帰り道、突如何者かにガソリンをかけられ火を放たれた。そして、無残にも彼女は翌朝焼死体で発見される。すぐに後任の班長ヨアン(バスティアン・ブイヨン)率いる新たな捜査チームが現場に駆けつける。クララが所持していたスマートフォンから、彼女の素性はすぐに明らかになった。
クララの親友のナニーの協力などもあり、クララと交際歴のあったバイト先のウェズリー、ボルダリングジムで知り合ったジュール。そしてあろうことか彼女を「燃やしてやる」というラップを自作していた元カレのギャビなどが捜査線に上がっては消えていった。だが、クララと関係を持っていた男たちは、一様にして彼女が奔放な女性だったことを示唆していた。 懸命な操作が続いたが、事件を解決まで導く確信的な証拠もないまま捜査班は解散となってしまう。
それから3年後。ヨアンは女性判事(アヌーク・グランベール)に呼び出され、新たなチームを作り再捜査に乗り出すことになった。今度は女性捜査官のナディア(ムーナ・スアレム)も加わり、クララの三周忌に彼女の墓で張り込みをすることになった。果たして、仕掛けていた隠しカメラに写っていたのは…。

 

2022年/フランス/121分/G
監督:ドミニク・モル
原題:La nuit du 12
出演:バスティアン・ブイヨン/ブーリ・ランネール/テオ・チョルビ/ヨハン・ディオネ/他
配給:STAR CHANNEL MOVIES

上映場所 ホールソレイユ(4F)
上映期間 5/10(金)~5/23(木)
5/10(金)~5/16(木) 時間未定
5/17(金)~5/23(木) 時間未定

 

 

 

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