母親に疑念を抱き出した車椅子の娘…
そして豹変毒母の狂気が暴走する。
さらに明らかになる恐ろしい真実とは──。
『search/サーチ』の成功によって一躍、新世代スリラーの旗手となったアニーシュ・チャガンティ監督の最新作は、スリラーの原点に回帰した意欲作でもある。ヒッチコック作品のスタイルに新鮮な視点と独特なひねりを加え、ジャンル映画の王道をゆく醍醐味を追求している。
今作の主人公は、前作とは真逆のインターネットに一切接続できない環境。歪んだ母性愛が狂気へと変貌していく母親と、知識をフル稼働し逃げようとする車椅子の娘が展開する、濃密な心理戦。主人公である車椅子の娘クロエ役にはオーディションで抜擢された新人女優キーラ・アレンを起用。対して、人生のすべてを娘に捧げた“完璧な母親”から歪んだ母性愛が狂気へと変貌していく母ダイアン役は、人気ドラマシリーズの「アメリカン・ホラー・ストーリー」で、現代のサイコホラーの象徴的存在となったサラ・ポールソンが期待を裏切らない怪演。怒涛のクライマックスと衝撃のラストまで、一瞬たりとも目が離せない。
また、アメリカではコロナ禍を背景に昨年11月にHuluでの配信がスタート。多くの映画ファンの注目を集め、配信初週における同サービス最高視聴者数の記録を更新している。
STORY
郊外の一軒家で暮らすクロエは、生まれつき慢性の病気を患い、車椅子生活を余儀なくされている。しかし常に前向きで好奇心旺盛な彼女は、地元の大学進学を望み自立しようとしていた。そんなある日、クロエは自分の体調や食事を管理し、進学の夢も後押ししてくれている母親ダイアンに不信感を抱き始める。ダイアンが新しい薬と称して差し出す緑のカプセル。クロエの懸命の調査により、それは決して人間が服用してはならない薬だった。なぜ最愛の娘に嘘をつき、危険な薬を飲ませるのか。そこには恐ろしい真実が隠されていた。ついにクロエは母親から逃れようと脱出を試みるが……。