最後に一目、会いたい人―
『ヴァンダの部屋』『コロッサル・ユース』のペドロ・コスタ監督に“ポルトガルで今最も注目すべき監督”とその才能を認められ、本作で、世界的な権威である仏誌「カイエ・デュ・シネマ」や英誌「サイト・アンド・サウンド」の2012年映画ベスト10入りを果たしたミゲル・ゴメス。
前作『私たちの好きな八月』で世界の批評家たちを唸らせた俊英は、ある老婆の現在の虚無感と過去の情熱的な記憶を辿り、上質なメロドラマを完成させた。現代と過去、無機質感の漂うポルトガルの都市と冒険的な雄壮さに満ちたコロニアル時代のアフリカ、そして今目の前にあるものと眩い記憶。対比するものがそれぞれ持つ空気感を表現するため、35mmと16mmのフィルムを併用するなど、細部に至るまで様々な映像技法を駆使し、ミゲル・ゴメスは情緒溢れる傑作を作り上げた。
こだわり抜いた映像が胸を締め付ける。
【ストーリー】
気性が粗く、ギャンブル好きの老女アウロラ。彼女はお手伝いのサンタと、なにかと世話を焼いてくれる隣人のピラールと過ごしていたが、病に倒れ、突然ヴェントゥーラという男を呼んでほしいと言い出す。二人にはある約束があったのだ。そして50年の時をさかのぼり、二人が若かりし頃に出会ったアフリカ―タブウ山麓での熱い記憶が明らかになっていく...。
2012年/ポルトガル・ドイツ・ブラジル・フランス合作/118分
監督:ミゲル・ゴメス
出演:テレーザ・マドルーガ/ラウラ・ソベラル/アナ・モレイラ/他
配給:エスパース・サロウ
上映場所 | ソレイユ・2(地下) |
上映期間 | 1/11(土)~1/24(金)終了 |
1/11(土)~1/17(金) | ①9:30 ②15:50 |
1/18(土)のみ | ①12:00 ②16:40 |
1/19(日)~1/24(金) | ①11:30 ②16:10 |
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