その歌声に、世界は息を飲んだ──。
その男が現れ、「オペラを歌います」とあいさつした時、客席からは失笑がもれ、審査員たちは困惑した表情を見せた。2007年、英国の大人気オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」の会場でのこと。容姿もパッとしない地味な身なりのケータイ販売員が、華麗なるオペラを歌うと言うのだ。だが、その歌声が天に放たれた瞬間、会場は静まり返り、そしてすぐにどよめきに変わり、歓声と拍手が轟いた──!
全世界で一大センセーションを巻き起こした、英国のオペラ歌手ポール・ポッツの波乱に満ちた半生を、『プラダを着た悪魔』の監督と『最高の人生の見つけ方』の脚本家が描く痛快な実話。すべてポール・ポッツ自身による吹き替えの歌声で、「誰も寝てはならぬ」「清きアイーダ」「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」など数々の名曲をたっぷりと聴かせてくれる。
ポッツが歌い出す<奇跡の瞬間>にスタンディング・オベーション!
そしてエンドロールが流れる頃、私たちは初めて理解する。なぜ、彼が成功できたのかを──。
【ストーリー】
イギリスの片田舎に産まれ、子どもの頃から、典型的なイジメられっ子。大人になっても、冴えないままのケータイ電話販売員。彼の名はポール・ポッツ。シャイで謙虚、自信の欠片も持てずにきた彼の、誰にも言えない夢は「オペラ歌手」になること。
そんな彼にも、生まれて初めてガールフレンドが出来る。誰も信じてくれない自分の無謀な<夢>を、まっすぐな瞳で信じ応援してくれる恋人ジュルズの存在に背中を押され、かねてからの夢だったヴェネチアのオペラ学校へと留学を決意するポール。遂に、憧れのパヴァロッティの前で歌う機会を得るが、「君は一生オペラ歌手にはなれない」と一蹴され、すっかり自信を喪失する。
失意のどん底で帰国し、すっかり意気消沈してしまったポールに、更に追い打ちをかけるように不運の連続攻撃が始まる。愛するジュルズとの結婚式の後、やっと出演が決まった「アイーダ」の舞台で倒れたポールに、甲状腺の腫瘍が見つかる。やっと歌声が戻ったその日に車にぶつかり、鎖骨と肋骨を骨折する。
18カ月後、退院したポールは、入院費で破たんした家計のために再び携帯ショップで働き始める。ネットでオーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」の広告を見つけたのは、完全に歌を諦めようとした時だった。ジュルズに背中を押されて応募したポールは、これが最後のチャンスだと決意する。くじけそうな勇気を奮い立たせ、上がった最後の舞台、オーディション番組。緊張に体が震え、何度も逃げ出したくなるポール。ステージか非常口か─ 迷うポールに、運命を分けるメールが届く─。
監督:デビッド・フランケル
出演:ジェームズ・コーデン/アレクサンドラ・ローチ/ジュリー・ウォルターズ/他
配給:ギャガ
上映場所 | ホール・ソレイユ(4F) |
上映期間 | 5/31(土)~6/20(金)終了 |
6/7(土)~6/13(金) | |
6/14(土)~6/20(金) | ①9:10 ②16:20 |
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