もしも青春をやり直せたならー。
人生を振り返ったとき、誰もが一度は胸に抱く願いを一篇の映像詩としたのが、本作『二十歳に還りたい。』である。
製作総指揮・原作は大川隆法。
監督は『呪い返し師─塩子誕生』(22年/日活)等を手掛けた、赤羽博。
人生の意味や愛とは何なのかを問いかける物語を情緒的に描き出す。
主人公・寺沢一かず徳のり役は、青年期を田中宏明、老年期を津嘉山正種がそれぞれ演じ、人生の成功と影、そして青春ならではの瑞々しい輝きを表現。
文学的な余韻を漂わせる映像作品がここに誕生した。
STORY
一代で大企業を築き上げ、世間から「経営の神様」として尊敬されていた寺沢一徳は、引退後、高齢者施設で孤独な日々を送っていた。
唯一の慰めは、施設を訪れる学生ボランティアの山根明あす香か。
晩秋の夕暮れ、明香と散歩していた一徳は、自らの過去を打ち明ける。
社会的な成功の陰で家族運に恵まれなかった人生。
彼の話に深い悲しみを覚えた明香は、夕日に向かい、神様に彼の願いを一つだけ叶えてほしいと祈る。
そんな彼女も失恋の痛みを心に秘めていることを知っていた一徳。
彼女のために、何かできれば。もう一度、二十歳に還りたい──。
そう願った瞬間、一徳は見知らぬ大学のキャンパスで二十歳の青年となっていた。これは現実なのか?
一徳は、今度こそ悔いのない一生を送ろうと、夢のような「第二の人生」を歩みはじめる。