犯罪者とは相反する脆さを映し出したマーゴット・ロビー
不器用ながらも初恋のきらめきを体現したフィン・コール
DCコミックス『スーサイド・スクワッド』のハーレイ・クイン役で世界を魅了し、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』等で二度のアカデミー賞候補に名を連ねたマーゴット・ロビー。今をときめくハリウッドのパワーウーマンがオリジナル脚本に惚れ込み、自らが映画化に奔走した意欲作、それが『ドリームランド』である。
Dマーゴット扮する銀行強盗犯に恋情を抱く少年役に、Netflix「ピーキー・ブラインダーズ」、『ワイルド・スピード』最新シリーズ出演の若手注目株フィン・コール。
圧倒的な迫力でビジュアライズされた砂嵐吹き荒れる地を舞台に、出口を求めたふたりが織りなす、儚くも鮮烈なラブストーリーがここに誕生した。
匿った危険な逃亡犯に激しく惹かれる男の焦燥感
すでに失ったイノセンスを彼に見出す女の罪悪感
未知なる大人の世界や刺激的な冒険に憧れながらも、退屈な日常に囚われている17歳の少年と、彼の心を奪った美しき指名手配犯。
まったく住む世界の異なる男女が偶発的に出遭い、次第に気持ちを通わせてゆく。ここではないどこかにあるはずの“夢見る場所”を信じた共犯者として……。
名作『俺たちに明日はない』にインスパイアされた本作は、全編が濃密なサスペンスとエモーションに貫かれ、後戻りのできない疾走を繰り広げるふたりの運命をまばゆく刻み込む。
少年のまっすぐな想いと自分が失ったイノセンスを彼に見出したヒロインの罪悪感とが観るものにヒリヒリと伝わり、胸を締めつけることだろう。
乾いた広野に焦がれる憧憬、自由への渇望
君をここから連れ去って、約束の地へ解き放とう
1930年代半ば、荒涼としたテキサスに暮らす17歳のユージン(フィン・コール)は、ある夜、納屋で大ケガを負った女性と出くわす。
彼女こそが地元の銀行を襲撃し、警察から追われている強盗犯アリソン(マーゴット・ロビー)だった。
危険な人物だと知りながらもアリソンに惹かれるユージンは、彼女を匿うことにする。
捜査の包囲網をかわし、自由をつかみ取ろうとするアリソンと、希望に満ちた新天地への憧憬を膨らませるユージン。
過酷な現実から逃れるという夢を共有したふたりは、果たして“ドリームランド”へたどり着けるのだろうか……。