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『山中静夫氏の尊厳死』【4/17~】

2020/03/08

わたしには、
やっておきたいことがあるのです

ここに末期癌を宣告された男がいます。男は自分の最期を迎えるために、ふる里に帰り、自らの墓を造りはじめるのです。
静かに、楽に死んでいくことだけを願って・・・。
そして、そんな患者を最期まで見守る一人の医師。職業柄人間の死を多く見過ぎた医師は、やがて自らもうつ病になりながらも、尊厳死とは何か?果たして人間の尊厳死はありえるのかを考えるのです。
毎日のように報道される凶悪な殺人事件。人間の死があまりにも軽く扱われることに慣れすぎてしまった人々。そんな中に自分もいることに気付く時、言い知れぬ恐怖を覚えます。
こんな時代だからこそ、命の尊さ、大切さをちゃんと考えてみるべきなのではないでしょうか?
そして、人間が死んで行くということが、どういうことなのかということを・・・。
小説家であり、医師でもある南木佳士氏の原作『山中静夫氏の尊厳死』を得て、人間が死んでいくことの意味、そして、最期まで生き抜くことの意味を、信州の山深い自然の中に問いたいと思います。

STORY

「私は肺癌なのです」
初診の場で、自分が癌であると口にした患者に出会うのは、医師の今井にとって初めての経験だった。
患者の名前は、山中静夫。自宅がある静岡の総合病院からの紹介で、今井のいる信州の総合病院にやって来たのだ。
紹介されてきた資料によれば山中さんは、腰の骨と肝臓に転移のある腺癌というタイプの肺癌で、明らかに末期の状態だった。予後は一ヶ月から三ヶ月の間と思われた。付き添う家族の負担を考え、今井は山中さんに今まで通り静岡の病院での再治療をすすめたのだが・・・、

「最期のところで、楽にするような薬を使ってもらえますか」今井の言葉をさえぎるように山中さんは続けた。
「どうせ死ぬんだったら生まれ育った信州の山を見ながら楽に死にたいと・・・」
それが、末期癌で余命を宣告された山中さんの最期の願いだったのだ。
山中さんは、さらに自分が動ける間は病院からの外出許可を求めて来た。
「生まれた村でやっておきたいことがありまして」
今井は、山中が自分のふる里で何をやろうとしているのか、まったく分からなかったが、決して無理はしないことと夕食までには必ず戻るという条件付きで許可を出した。

今井も疲れていた。長年呼吸器内科を担当し、あまりにも多くの死んでいく人間を診すぎていたのだ。そしてついに今井は、うつ病になってしまう。
うつ病になりながらも、死んで行こうとしている山中さんの希望を叶えようと立ち向かうのだった。

やがて、毎日病院を抜け出している山中さんの目的は、ふる里の村の墓地に自分の墓を作っていたことが分る。
今井も、なんとか完成させてやりたいと思うようになっていた。
しかし、時間はない。最後の時は刻々と迫って来るのだ。そして山中さんは、穏やかに自然に死んで行ったのだ。
一人の医師として山中さんの尊厳死に立ち会った今井は、身も心も極度に疲労していたのだが、そんな中でも小さな明日への希望のようなものが見えていたのだった。

 

2019年/日本 /107分
監督:村橋明郎
出演:中村梅雀/津田寛治/小澤雄太/石丸謙二郎/他
配給:マジックアワー、スーパービジョン

 

上映場所 ホールソレイユ(4F)
上映期間 4/17(金)~4/30(木)
4/17(金)~4/23(木) ①11:45 ②16:25
4/24(金)~4/30(木) ①14:15

 

詳しくはコチラ

(C)2019 映画「山中静夫氏の尊厳死」製作委員会

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