『リンドグレーン』【2/21~】

世界中で愛される児童文学作家、
アストリッド・リンドグレーン

母国スウェーデンのみならず日本を含め世界中で愛され、読み継がれている児童文学作家、アストリッド・リンドグレーン。数々の著作は、全世界100か国以上で翻訳され、多くの子どもたちに本の世界への扉を開き、その後の人生や価値観に大いなる影響を与え続けてきた。「長くつ下のピッピ」「ロッタちゃん」「やかまし村の子どもたち」シリーズをはじめ、すべてが代表作と呼べるほど有名な作品ばかりだが、どの作品においても、やんちゃな子どもたちが本から飛び出さんばかりの勢いで暴れまわる、生命力に満ちた豊かな世界観に魅せられる。彼らはみな大人顔負けの意志の強さを持ち、子どもならではの自由な発想力で、世界中の読者を夢中にさせてきた。

自由奔放な少女アストリッドが、
伝説の作家リンドグレーンになるまで

リンドグレーンという名に、いつしか親しみを覚えてきた私たちは、著作に登場する元気いっぱいのキャラクターに、どこかで彼女自身を重ねてきた節もある。スウェーデンでは紙幣になるほどの存在だが、実のところこの作家が、どんな人物だったのか、どんな人生を送ったのか、その創造の源を、北欧圏以外で詳しく知る人は少ないだろう。
本作が描き出すのは、リンドグレーンの16歳から10年に満たない、だが彼女の人生で最も激動といえる若かりし日々。兄弟姉妹とスモーランド地方の自然の中で伸び伸びと育ったアストリッドは、思春期を迎え、より広い世界や社会へ目が向きはじめる。教会の土地で農業を営む信仰に厚い家庭で育ちながら、“率直で自由奔放”な彼女は、次第に教会の教えや倫理観、保守的な田舎のしきたりや男女の扱いの違いに、息苦しさを覚え始めていた。そんな折、文才を見込まれ、地方新聞社で働き始めた彼女は、才能を開花させはじめる。しかしその矢先、アストリッドの人生は、予期せぬ方向へと進んでいく――。
なぜ、アストリッドは最も革新的で影響力のある稀有な作家になり得たのか、なぜいつまでも子どもの心を忘れず、理解できるのか――そのすべての答えが、ここにある。

北欧を代表する才能が集結して
誕生した感動作

監督・脚本は、長編監督デビュー作『A SOAP』(06)が、いきなりベルリン国際映画祭で銀熊賞、及び最優秀新人作品賞に輝いた、ペアニレ・フィシャー・クリステンセン。監督と共同で脚本を手掛けたのは、絵本「おじいちゃんがおばけになったわけ」が有名なデンマークを代表する作家の一人、キム・フォップス・オーカソン。
アストリッド役を生き生きと演じるのは、巨匠ビレ・アウグスト監督の娘、新星アルバ・アウグスト。本作の演技が高く評価され、ヨーロピアン・フィルム・プロモーション審査員賞の新人賞にノミネートされ、一躍注目の女優になった。アストリッドの母親役には、『ヴェラの祈り』(14)や『真夜中のゆりかご』(15)などで日本でも馴染みの深いデンマーク出身の名女優マリア・ボネヴィー。そして、慈愛に満ちた里親マリーを演じるのは、スサンネ・ビアの『未来を生きる君たちへ』(11)などで日本でも知られるデンマーク出身のトリーネ・ディアホム。アストリッドの運命を大きく変えた編集長ブロムベルイには、数々の男優賞に輝き、近年では『テルマ』(18)などで存在感を示すヘンリク・ラファエルセン。その他、スウェーデン、デンマークを中心に北欧の才能が集まり、アストリッド・リンドグレーンの知られざる半生と名作誕生のルーツに迫った感動作が誕生した。

 

2018年/スウェーデン・デンマーク合作/123分/PG12
監督:ペアニル・フィシャー・クリステンセン
原題:Unge Astrid
出演:アルバ・アウグスト/マリア・ボネビー/トリーヌ・ディルホム/マグヌス・クレッペル/他
配給:ミモザフィルムズ

上映場所 ソレイユ・2(地下)
上映期間 2/21(金)~3/5(木)
2/21(金)~2/27(木) 時間未定
2/28(金)~3/5(木) 時間未定

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