女優として生きた、恋に生きた。
オスカー助演女優賞に輝いたグロリア・グレアムと若手舞台俳優の
歳の差もキャリアの差も超えた恋を実話を基に描く。
ピーター・ターナーが1987年に発表した同名の回顧録を映画化。『悪人と美女』(1952)でオスカー助演女優賞に輝いた往年の大女優グロリア・グレアム(1923-1981)。1950年代ハリウッドで活躍し、4度の結婚歴を持つ自由奔放な女優。最後まで女性として、女優として生き抜いたグロリアと駆け出しの若手舞台俳優ピーターの最後の恋を、リヴァプールを舞台に描いた感動のラブストーリー。
グロリア役に4度アカデミー賞にノミネート経験を持ち、20年ものあいだ、この役を待ち続けた実力派のアネット・ベニング。ピーター役には『リトル・ダンサー』『スノーピアサー』のジェイミー・ベル。歳の差もキャリアの差も超えて惹かれあうふたりのロマンスを見事に体現し見るものを魅了する。ピーターの母親役にジェイミーと『リトル・ダンサー』で共演経験をもつジュリー・ウォルターズ、さらにグロリアの母親役に伝説の女優ヴァネッサ・レッドグレイヴ。エンディングソングはエルヴィス・コステロ。本作をイメージして作られた楽曲が高揚感を高めている。
美しく生きた、美しく演じた。
1981年9月29日、ピーター・ターナーの元に衝撃の知らせが飛び込んできた。かつての恋人グロリア・グレアムがイギリスのランカスターのホテルで倒れたのだという。
「リヴァプールに行きたい」そう懇願するグロリアに対してピーターはリヴァプールにある自分の実家でグロリアを療養させることにした。ピーターの家族やリヴァプールを懐かしむグロリアだったが、全く病状を明かそうとしない。心配になったピーターは、アメリカの主治医に連絡をとり病状を確かめた。そして、グロリアの死が近いことを悟ったピーターは、不意に彼女と楽しく過ごしていた頃を思い出すのだった。最後までグロリアがリヴァプールに拘り続けた理由とは——