映画史を塗り替える、史上最も美しいホラー映画の誕生
すべての想像を超えた驚くべき傑作の誕生に、ベネチア映画祭は騒然となった。そして、そのかつてない芸術的挑戦と挑発は、空前の“賛・否・激・突”を生み、数々の号泣と感動、罵声と失神を巻き起こした。これは紛れもなく本年度最大の問題作。
『君の名前で僕を呼んで』がアカデミー賞作品賞はじめ4部門ノミネート他、世界中で圧倒的評価を受けたイタリアの名匠ルカ・グァダニーノ監督。全世界待望の最新作は、グァダニーノが25年以上前、映画監督を目指していた当初から暖め続けていた念願の企画。それは何と、若き日の彼を完璧に虜にした巨匠ダリオ・アルジェント監督の伝説の傑作『サスペリア』のリメイクだった。
イタリアが生んだ2つの巨大にして稀有なる才能と美学の奇跡的融合は、ここに誰も観たことのないセンセーショナルでショッキングなモニュメントを完成させた。アルジェント版の設定やキャラクターをベースに語られる、まったく新しく、予測不可能な物語。そして劇伴初となるトム・ヨークが作品におぞましくも官能的なメロディをのせ、ホラー映画の新境地を開拓。ジャンルの壁や常識をすべて破壊し、恐怖と戦慄を愛と癒しを描く武器に変えて映画史上最も感動的な恐怖映画を作り上げた。
女たちが踊る夜、禁断の宴がはじまる。
1977年、ベルリンを拠点とする世界的に有名な舞踏団<マルコス・ダンス・カンパニー>に入団するため、スージー・バニヨンは夢と希望を胸にアメリカからやってきた。初のオーディションでカリスマ振付師マダム・ブランの目に留まり、すぐに大事な演目のセンターに抜擢される。そんな中、マダム・ブラン直々のレッスンを続ける彼女のまわりで不可解な出来事が頻発、ダンサーが次々と失踪を遂げる。一方、心理療法士クレンペラー博士は、患者であった若きダンサーの行方を捜すうち、舞踏団の闇に近づいていく。やがて、舞踏団に隠された恐ろしい秘密が明らかになり、スージーの身にも危険が及んでいた---。