メル・ギブソン 荒野に完全復活!
ジョン・リンク ―アル中のリハビリをしながら細々と暮らす元犯罪者―
彼に残されたのはアウトローのサバイバル術だけだった・・・
メル・ギブソンが遂に荒野に帰ってきた!
アル中のリハビリをしながら、ひっそりと暮らす元犯罪者が、生き別れた娘を守るために、己のアウトローとしてのスキルをフル活用して挑む闘いを描く本作の冒頭は、過去の栄光と対照的に、昨今の、公私共に長きにわたりスランプにあった彼自身の姿を彷彿とさせる。しかし、第89回アカデミー賞作品賞、監督賞等6部門にノミネートされ、編集賞、録音賞を受賞するなど、本年度の賞レースで堂々と渡り合った渾身の監督作『ハクソー・リッジ』の高評価と共に、顔に刻まれた皺で語る、人生の酸いも甘いも知り尽くしたアクション俳優として本作で完全復活を遂げた!そして、本作の主人公、ジョン・リンクも、メル・ギブソン本人と同様に、娘を守る中で生きる気力を取り戻していく。トレーラーハウスの襲撃、バイカー軍団との死闘、相手に嚙みつかんばかりの狂気、メル・ギブソンの過去の名作を知っていれば、思わずニヤリとせずにはいられないシーンの数々に期待して欲しい。
アウトローの主人公を取り巻くトレーラーハウスで暮らす住人たち、凶悪なギャング、時代に取り残されたバイカー集団など、アメリカ社会の暗部を重層的に紡ぐのは、犯罪者として育てられた男の悪との決別を描いた『ザ・タウン』の脚本家、ピーター・クレイグと、『アサルト13 要塞警察』など、西部劇を彷彿とさせるアメリカの様式美を一貫して追求するフランス人監督ジャン=フランソワ・リシェ。単なるアクション映画とは一線を画す、フィルムノワール的なスタイリッシュな世界を作り出しながらも、観る者の胸を打つ、娘への贖罪に燃える父と、反目する娘の愛憎のドラマまで描ききっている。さらに『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のディエゴ・ルナ、『ファーゴ』のウィリアム・H・メイシ―など、一度みたら忘れないクセのある共演陣が、ダークな世界の説得力をさらに高めている。
【ストーリー】
トレーラーハウスでアル中のリハビリをしながら細々と暮らす男、ジョン・リンク。血生臭い世界から足を洗った元犯罪者の彼のもとに現れたのは、数年前から行方不明になっていた一人娘リディアだった。
ギャングとトラブルを起こし、警察にも、殺し屋にも追われる娘を守るため、父親は、これまで培ったアウトローのサバイバル術を駆使して迎え撃つことを決意する!
2016年/ フランス /88分/ PG12
原題:Blood Father
監督:ジャン=フランソワ・リシェ
出演:メル・ギブソン/エリン・モリアーティ/ディエゴ・ルナ/ウィリアム・H・メイシー/マイケル・パークス 他
配給:ポニーキャニオン
上映場所 | ソレイユ2(地下) |
上映期間 | 8/26(土)~9/8(金) |
8/26(土)~9/2(金) | ①19:20 |
8/3(土)~9/8(金) | ①17:15 |
[margin_5t](C) Margo Cinema, SCCA/pro.ba 2016