内なる宇宙と森羅万象。
禅に伝わる「十牛図」から紐解く、大いなる円環
今は昔、急速に変わりゆく時代の中で、⾃然との繋がりを⾒失った狩猟⺠の「私」は、⾃分の分⾝とも⾔える⽜と出会う。「私」は農⺠となって⽜と共に⼤地を耕しながら、⽊、⽔、⾵、霧、⼟、⽕、万物とのつらなりをただ静かに視つめ、刻み、還る---禅に伝わる悟りまでの道程を⼗枚の⽜の絵で表した「⼗⽜図」から着想を得て、京都・臨済宗大本山妙心寺の僧侶各位の協力のもとに制作された、圧倒的映像美で誘う、内なる宇宙と森羅万象をめぐる旅。
リー・カンション×⽥中泯×坂本⿓⼀
ツァイ・ミンリャン作品のアイコンであり、自身も映画を監督している台湾の名優リー・カンションが、この世ならざるものの気配をまとい「⽜と出会う者」を演じ、映画『国宝』で歌舞伎役者・⼩野川万菊役で強烈な印象を残し、先ごろ文化功労者にも選ばれたダンサーの⽥中泯が禅僧として出演。音楽には、⽣前本作の企画に賛同し参加を表明していた坂本⿓⼀の楽曲を使⽤し、場所や時代を超越した世界観をさらに深く印象づけている。

