『幸せのありか』【3/28~】

2015/01/24

2013年第37回・モントリオール世界映画祭 グランプリ・観客賞・エキュメニカル審査員賞受賞その他多数
窓の向こうに無限に広がる人生があった。

1980年代、ポーランド民主化へと大きく揺れ動いた時代、幼いマテウシュは知的障害と言われ、身体にも重度の障害があり、家族ともコミュニケーションがままならない。しかし、実際の彼は健常者と同じように悩む、ロマンチックな心の持ち主だった。 本作は社会が変動する中、あたたかい家族の愛情に包まれながら、マテウシュが子供から青年へとさまざまな経験を通して大きく成長してゆく姿を描く。

彼の豊かな人間性とともに、みずみずしく点描される人生のきらめきの数々―。淡い初恋、別れ、そして家族の死。新たにおかれた環境では、思い悩み、闘い、そして運命的な出会い。誰もがこれらのエピソードに自らの大切な思い出を重ねることだろう。「生きることの素晴らしさを教えてくれた」と世界の人々を感動させた『幸せのありか』は、マテウシュの懸命に生きる姿をみずみずしく描き、ハンディキャップを抱える人の真実を示すと共に、いつしか観る者の心をも浄化してゆく。

特筆すべきは青年マテウシュを演じたダヴィド・オグロドニク。彼の卓越した迫真の演技に世界は魅了された。純粋な瞳は無言の思いを映し、生きようとする真っ直ぐな姿勢に人々は深い感銘を受けたのだ。

監督のマチェイ・ピェブシツアは、第1作の監督デビュー作『木っ端微塵』(2008年/日本未公開)でポーランド映画賞〈新人監督賞〉を受賞。第2作目の本作で〈観客賞〉〈主演男優賞〉など主要5部門を受賞し名声を確かなものとした。

【ストーリー】

医師から“植物のような状態”と言われたマテウシュだったが、家族の愛情を受け多感な子供時代を過ごす。心から愛を注いでくれた父の突然の死・・・。しかし、父から教わった星空を見上げる歓びを忘れることはなかった。向かいのアパートに住む少女への淡い恋、日々の寂しさを忘れると共に過す時間、突然訪れる別れ。そして成長と共に家族から疎まれてゆく。ある日姉は結婚を期に、彼を病院に入れてしまう。憤りと不満を母や看護師にあたる日々だったが、美しい看護師マグダが現れ、マテウシュは彼女と心を通わせるようになってゆく・・・。

幸せのありか大2013年/ポーランド/107分

監督:脚本マチェイ・ピェブシツア
出演:ダヴィド・オグロドニク/カミル・トカチ /アルカディウシュ・ヤクビク/ドロタ・コラク/カタジナ・ザヴァツカ
配給:アルシネテラン
文部科学省特別選定(青年向き、成人向き)
文部科学省選定(家庭向き)
厚生労働省社会保障審議会〈推薦〉
東京都推奨映画

上映場所  ソレイユ2
上映期間  3/28(土)~4/10(金)
3/28(土)~4/3(金) ①13:55 ②20:25(レイト)
4/4(土)~4/10金) ①13:15 ②18:35
※4/7の②18:35はありません

 

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