虐殺された運動家・伊藤野枝を描く
結婚制度や社会道徳に真正面から異議を申し立て、関東大震災後の混乱の中で殺された女性解放運動家・伊藤野枝を描く「風よ あらしよ 劇場版」。伊藤は平塚らいてうの「元始、女性は太陽であった」という言葉に感銘を受けて、青鞜社に参加した。ジェンダー格差や貧困などの社会矛盾に異議を唱え、その後、憲兵に虐殺されることとなる。野枝を吉高が演じ、らいてうを松下奈緒、野枝の夫でありダダイストの辻潤を稲垣吾郎、のちのパートナーとなる無政府主義者・大杉栄を永山瑛太が演じた。
原作は、第55回吉川英治文学賞を受賞した村山由佳の評伝小説。ドラマ版に引き続き、演出を柳川強、脚本を矢島弘一、音楽を梶浦由記が手がけた。梶浦は個人プロジェクト・FictionJunctionの名前でエンディングテーマも担い、同楽曲にはKOKIAをボーカルとして迎えている。キャストには美波、玉置玲央、山田真歩、朝加真由美、山下容莉枝、渡辺哲、栗田桃子、高畑こと美、金井勇太、芹澤興人、前原滉、池津祥子、音尾琢真、石橋蓮司も名を連ねた。