『鉄くず拾いの物語』【3/29~4/11】

2014/03/29

愛する人を守るため、人は何ができるのだろう。

ボスニア・ヘルツェゴヴィナに暮らすロマの一家は、貧しくも幸福な日々を送っていた。ある日、3人目の子供を身ごもる妻・セナダは激しい腹痛に襲われ病院に行く。 そこで医師から今すぐに手術をしなければ危険な状態だと、夫・ナジフに告げられた。しかし保険証を持っていないために、 鉄くず拾いで生計を立てている彼らにはとうてい支払うことのできない手術代を要求される。妻の手術を懇願するも病院側は受け入れを拒否。 「なぜ神様は貧しい者ばかりを苦しめるのだ」と嘆きながら、ただ家に帰るしかなかった・・・。家族を守るために奔走する無骨だか優しい眼差しのナジフ。 懸命に試練と向きあい、決して憤ることなく、大切な人と共に生きることの意味を静かに投げかける彼の姿に、観る者は心を揺さぶられるだろう。

【ストーリー
ボスニア・ヘルツェゴヴィナに住むロマのナジフとその妻セナダは、二人の娘と一緒に暮らし、セナダは三人目を身ごもっていた。
ナジフは拾った鉄くずを売り一家の生計を支え、貧しいながらも穏やかで幸せな生活を営んでいる。
ある日、ナジフが長い労働から家に帰ると、セナダが激しい腹痛に苦しんでいた。翌日ナジフは車を借り、一番近い病院へとセナダを連れて行く。
流産し5カ月の胎児はお腹の中ですでに死んでいると診断され、遠い街の病院で今すぐに手術をしなければ命に関わる危険な状態だと言われる。
しかし保険証を持っていなかったため、彼らには支払うことのできない980マルク(500ユーロ)もの手術代を要求された。
ナジフは「分割で払わせてくれ」と、必死に妻の手術を看護師や医師にお願いするも受け入れられず、その日はただ家に戻るしかなかった。
ナジフはセナダの命を救うため、死にもの狂いで鉄くずを拾い、国の組織に助けを求めに街まで出かけてゆくが・・・。

鉄くずポスター
2013年/ボスニア・ヘルツェゴビナ・フランス・スロベニア合作/74分

監督:ダニス・タノビッチ(脚本)
出演:セナダ・アリマノビッチ/ナジフ・ムジチ
配給:ビターズ・エンド

上映場所 ソレイユ・2(地下)
上映期間 3/29(土)~4/11(金)終了
3/29(土)~4/4(金) ①10:00 ②13:45 ③19:40
4/5(土)~4/11(金) ①15:50

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