ピアノがやりたかった私に父は言った― 「やめた方がいい。母親には絶対に勝てない」
ピアニストとして、母として、女性として、マルタ・アルゲリッチの人生とは
子供の頃から類稀な才能を発揮し、16歳で既に“生ける伝説”と呼ばれたマルタ・アルゲリッチ。麗しい美貌とは裏腹に、力強く圧倒的な演奏でたちまち世界中にその名を広げ、以降、約50年以上に渡りクラシック界の“女神”として君臨し続けている。しかし、スキャンダラスな私生活や気分屋で情熱的な性格は有名で「奔放な性格も彼女の芸術の一部」と称される。本作はそんな彼女のこれまで明かされる事のなかった演奏会の裏側、家族との姿、3人の娘たちの想い等、極めてプライベートな部分に迫り、核心を掘り下げてゆく。
三女・ステファニーが長編初監督にして挑むのは、“女神”である母とその娘たちの心の記録!
生まれてからマルタと一度も一緒に暮らしていない長女リダ。忙しい母の代わりに妹の面倒をみた次女アニー。そして、子供の頃から母をファインダー超しに見つめていた三女ステファニー。母と有名ピアニスト、両方のマルタを知る娘たちがそれぞれの出自を語り出す…。ステファニーは長編初監督ながら、一見深刻な主題をウィットに富んだ編集に軽いタッチを添えて見事に描きだした。更に、プロデューサーに『パリ・オペラ座のすべて』『クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち』のピエール・オリヴィエ・バルデを迎え、ドキュメンタリー史に刻む新しい形式の音楽ドキュメンタリーが誕生した!
【アルゲリッチについて】
1941年6月5日 アルゼンチン ブエノスアイレス生まれ。
3歳で耳で覚えた曲をピアノで演奏し、5歳で本格的にピアノをスタート。8歳ではじめての演奏会を開催し、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番などを人前で披露。14歳の時、ペロン大統領による奨学金でウィーンへ留学。16歳の時、2つのコンクール(ボルツァーノのブゾーニコンクールとジュネーブ・コンクール)で優勝を飾る。そして24歳の時、ワルシャワのショパン国際ピアノ・コンクールで優勝。その後、あらゆる著名オーケストラとの共演を果たし、現在は世界中で演奏活動を行う。98年に別府アルゲリッチ音楽祭の総監督に就任。05年には「第17回高松宮殿下記念世界文化賞」及び「旭日小綬章」受賞。
監督:ステファニー・アルゲリッチ
出演:マルタ・アルゲリッチ/スティーブン・コバセビッチ/シャルル・デュトワ/他
配給:ショウゲート
上映場所 | ソレイユ・2(地下) |
上映期間 | 1/3(土)~1/23(金) |
1/10(土)~1/16(金) | ①11:45 ②15:40 |
1/17(土)~1/23(金) | ①17:05 |
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