普遍的な音楽を創造し続ける唯一無二の音楽家 細野晴臣
「エイプリル・フール」でデビュー、その後「はっぴいえんど」、「ティン・パン・アレー」、「Yellow Magic Orchestra」として活動、80年代には松田聖子、中森明菜などの楽曲を手がけ、フォーク、ロック、ポップス、テクノ、アンビエント、ワールドミュージック、エレクトロニカなどさまざまな音楽を探求する一方、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作『万引き家族』等のサウンドトラックを手掛けるなど常に変化を繰り返し、斬新にして普遍的な音楽を創造し続ける細野晴臣。作曲、プロデューサー、レーベル主宰者としても活動し、多方面にわたりその才能は発揮されている。2019年、音楽活動50年を迎え、初のアメリカでのソロライブをニューヨークとロサンゼルスで開催、大盛況を収め、日本では展覧会「細野観光1969-2019」を開催、そして細野晴臣の音楽活動の軌跡を追体験できる『NO SMOKING』も公開され、数多くの人が唯一無二の音楽家の偉大な軌跡に賛辞を贈った。
幸福感と高揚感に満ちた“細野晴臣”集大成のライブドキュメンタリー
音楽活動50周年を迎えてから2年、世界は一変、突然現れたウィルスにより、それまで普通だったことが、普通でなくなり、音楽も映画も舞台も、全てのエンターテインメントを家で楽しむことが余儀なくされる日々が普通になってしまった。ライブは映像として伝えられ、人々が同じ空間で音楽を楽しんでいたのは過去の出来事。そんな自由が制限された世界だからこそ、“In Memories of No-Masking World”(マスクがなかった世界を偲んで)、 2019年アメリカ、ニューヨークとロサンゼルスで開催された“集大成”となるライブを記録する、幸福感と高揚感に満ちたライブ・ドキュメンタリーが完成した。アメリカの舞台で軽やかに、自由に、ギターを奏で、歌う細野晴臣、彼は今何を思い、語るのか—。17曲の楽曲で彩られるライブを映画館で観るのも今の時代だからこその“楽しみ”なのである。