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『水を抱く女』【7/2~】

2021/05/12

魅惑的な“水の精”神話―――
クリスティアン・ペッツォルトが現代に置き換えて映画化

『東ベルリンから来た女』などドイツの歴史を描き、社会派として知られる名匠ペッツォルト監督が、新作のモチーフに選んだのは「水の精」。「愛する男に裏切られたとき、その男を殺して、水に還らなければならない」という切ない宿命を背負った女の物語を、現代都市ベルリンに幻想的に蘇らせた。

古代ギリシャ時代から天才たちを魅了してきた愛の物語

水の精の物語はペッツォルト監督のみならず、多くの天才アーティストたちにインスピレーションを与え、無数のバリエーションを生んできた。古くはギリシャ神話に根源となるモチーフを確認でき、アンデルセンはお伽話「人魚姫」を書き上げ、チャイコフスキーはオペラ、ドビュッシーは楽曲を創作した。ゲーテが「ドイツの真珠」と絶賛したロマン派のフリードリヒ・フケーが発表した傑作小説「水の精 ウンディーネ」は、現代でも読み継がれている。近年、再評価されている三島由紀夫の自伝的小説「仮面の告白」にも登場している。

若き実力派の親密な再タッグ!

妖艶なウンディーネを演じたのは、『婚約者の友人』や『ある画家の数奇な運命』のパウラ・ベーア。本作でベルリン国際映画祭とヨーロッパ映画賞にて女優賞受賞という快挙を成し遂げた。心優しいクリストフ役には『希望の灯り』のフランツ・ロゴフスキ。このふたりは、ペッツォルト監督の前作『未来を乗り換えた男』でも共演しており、稀有な才能の再タッグが、濃密な映像世界へと誘引する。

 

2020年/ドイツ・フランス合作/90分
監督:クリスティアン・ペッツォルト
原題:Undine
出演:パウラ・ベーア/フランツ・ロゴフスキ/マリアム・ザリー/ヤコブ・マッチェンツ/他
配給:彩プロ

上映場所 ソレイユ・2(地下)
上映期間 7/2(金)~7/15(木)
7/2(金)~7/8(木) ①13:35  ②17:30
7/9(金)~7/11(日) ①17:00
7/12(月)~7/15(木) ①16:40

 

(C)SCHRAMM FILM / LES FILMS DU LOSANGE / ZDF / ARTE / ARTE France Cinema 2020

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