特別興行につき入場料金は¥3,000の
一律料金となります。
※各割引、招待券は使えません。予めご了承下さい。
人と違うことを恐れない、最強の“重唱”
『キンキーブーツ』は、イギリスで本当にあった話を元に誕生した、派手だけどセンチメンタルで、悲しいけど愉快なスーパー・ミュージカルである。
ハーヴェイ・ファイアスタインの脚本は、観客に最高なショーと素敵な物語をプレゼントしてくれる。正に宝物に相応しい時間を過ごすことが出来る作品に仕上がっている。元気をもらえるストーリーに出会える事は実に貴重である。
パフォーマンスは勿論の事、シンガーソングライターとしても一流のポップ・アイコン、シンディ・ローパーの曲は、キャッチーでありながらずっと語り継がれるであろう深みを、随所に感じ取る事が出来る名曲揃いである。
そして、キャストの面々も実に才能に溢れている。チャーリー役のキリアン・ドネリーは、自分の方向性に悩みためらいながらも、進むべき道を猛進する主人公を熱演している。
もう一人の主役、ローラ役のマット・ヘンリーは、見た目はゴージャスだが、心の中はガラス細工のように繊細な面を持つ人物像を、見事に作り上げている。
ローラの仲間達は、完璧なスタイルとリズムで観客へ最高のショーを見せ、チャーリーの周囲も、表現豊かで、誰しもが主役級の輝きを放っている。
更に華やかさを加えているのは、圧巻とも言えるデイヴィッド・ロックウェルの舞台セット、色彩豊かでファッショナブルなグレッグ・バーンズの最高な衣装デザインと言う点も追記すべきであろう。
そして『キンキーブーツ』のもう一つの魅力は、強烈な個性を持つ役者達の、"重唱"である。十人十色をビジュアル面でも描いている本作は、文字通りオリジナリティの溢れる登場人物達のオンパレードである。それぞれの個性を表現しながら同じ目標に向かって一つになっている様子は、見ているオーディエンスを魅了し元気にしてくれる。人と違うことを恐れずに突き進んで行く事で、本当の絆が生まれることを、本作は教えてくれる。
みんなと同じより、自分の個性で生きてみる。
舞台はイギリスの倒産しそうな靴工場。自分の意思に反して、跡継ぎのチャーリーは経営困難に苦しむ。そんな中、チャーリーはドラァグクィーンのローラと仲間たちに出会う。外見も振舞いも違うチャーリーとローラ。しかし思いがけない2人の共通点から、物語は意外な新展開を見せるー。