『エリカ38』【8/23~】

2019/06/26

実年齢を20歳以上詐称し、何億円ものお金を搾取した女は、
自らを「エリカ」と名乗った。
欲望の深みに堕ちるほど、女の本性が暴かれていく――。

水商売をしながらネットワークビジネスを手がける渡部聡子は、ある日喫茶店で声をかけてきた女性・伊藤の紹介で、国境を超えてビジネスを展開している平澤という男と出会う。精力的な魅力を放つ平澤と関係をもった聡子は、平澤が手がける途上国支援のための資金集めを任され、水を得た魚のように持ち前のチャーミングさを最大限に利用し、言葉巧みに人びとから金を集めていく。お金さえあれば、みんなが私を必要とし、誰からも愛されて、母親も誇りに思ってくれる! やがて平澤の裏切りを知った聡子は平澤と別れ、金持ちの男性を丸め込んで豪邸を手に入れる。他人から巻き上げた金でホストに狂い、「私はエリカ。38歳」と偽り、タイに若い男を囲う聡子。だが、いつまで経っても配当金が受け取れないため出資者たちの怒りは募り、聡子は再びタイへ・・・・・・。
本作は、実際に起こった事件をモチーフに、欲望に溺れ犯罪に手を染める女性・聡子の半生を生々しく描くフィクション。いけないことと気づきながら、煩悩のままに金と男に溺れる聡子の姿に、女=人間の“業”と“本性”があぶりだされ、その姿はどこかおかしくも切ない。がむしゃらに生きる人間ならではの滑稽さとペーソス(哀愁)に満ちた犯罪エンタテインメントが誕生した。

樹木希林が盟友のために手がけた渾身の初「企画」作品!
浅田美代子、45年ぶりの主演作&演技派・個性派が揃う豪華キャスト

「浅田美代子が女性詐欺師を演(や)ったらおもしろいと思うのよ」。2018年に惜しまれつつ逝去した役者、樹木希林の一言が、この映画のはじまりだった。ドラマ「時間ですよ」で共演して以来旧知の仲である女優、浅田美代子の“代表作”にしたいと、樹木希林は自ら企画に乗り出し、その熱意は、ニューヨークで写真家としても活躍する映像作家・日比遊一監督、『その男、凶暴につき』『銃』など多くの日本映画を手がける奥山和由プロデューサーらを衝き動かした。役者として数多くの映画に出演し、日本アカデミー賞ほかさまざまな映画賞を受賞した樹木の、初の「企画」作品となる本作で、樹木は木内みどりら出演者たちのキャスティングや脚本のチェックにも関わり、さらに浅田演じる聡子の母親役として出演もしている。
タイトルロールのエリカこと主人公の渡部聡子を演じるのは、国民的人気ドラマ「時間ですよ」でデビューし、アイドルとして人気を博したのち現在は映画やテレビ、バラエティと幅広く活躍する浅田美代子。これまでの作品で見せてきた“愛らしく優しい女性”といった浅田のイメージを打破してあげたいと、犯罪者役での主演作を企画した樹木の期待に応えるべく、体当たりの演技を披露し新境地を拓いた。本作は、『あした輝く』(74/山根成之監督)以来、45年ぶりの主演作となる。
そのほか、聡子を投資詐欺犯罪に巻き込む男女、平澤役に平岳大、伊藤役に木内みどりがそれぞれ扮し、ミステリアスな魅力で異彩を放つほか、小松政夫、古谷一行、山崎一、窪塚俊介、山崎静代、小籔千豊、菜 葉 菜、佐伯日菜子ら、演技派・個性派が揃う豪華な顔ぶれとなっている。

 

 

2019年/ 日本 / 103分/ PG12
監督:日比遊一
出演:浅田美代子/平岳大/窪塚俊介/山崎一/山崎静代/他
配給:KATSU-do

 

上映場所 ホールソレイユ(4F)
上映期間 8/23(金)~9/12(木)
8/23(金)~8/29(木) ①9:30 ②18:00
8/30(金)~9/5(木) ①12:15 ②16:45
9/6(金)~9/12(木) ①12:20 ②16:40

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