人生は、本当の自分に戻る旅
2018年9月に他界した樹木希林が初めて出演した海外製作作品で、女優として最後の出演作となったドイツ映画。桃井かおり出演の「フクシナ・モナムール」など、これまでにも日本を舞台にした作品を手がけてきたドイツ出身のドーリス・デリエ監督が、孤独なドイツ人男性と、男の父親と親交のあった日本人女性が、人生を取り戻すためにともに旅する姿を描いた。ミュンヘンに暮らすカールは、酒に溺れて仕事を失い、妻は子を連れて家を出てしまう。孤独に苦しむ彼のもとに、ある日、ユウという日本人女性が訪れてくる。ユウは10年前に東京を訪れていたカールの父ルディと親交があり、ルディの墓と生前の家を見に来たのだという。最初はしぶしぶユウに付き合っていたカールだったが、次第に彼女に惹かれていき、今度はユウの祖母に会うため日本へ向かうが……。2人が訪れる茅ヶ崎の老舗旅館「茅ヶ崎館」の女将を樹木が演じている。
STORY
酒に溺れて仕事も妻子も失ったカール(ゴロ・オイラー)は、ドイツのミュンヘンで一人暮らしをしていた。孤独に苛まれ“モノノケ”を目にするようになった彼を、日本人のユウ(入月絢)が訪ねてくる。彼女は10年前に東京に来ていたカールの父ルディ(エルマー・ウェッパー)と親しくしており、他界したルディの墓とかつてルディが住んでいた家を見に来たと話す。