『罪の手ざわり』【9/13~】

2014/09/12

第66回カンヌ国際映画祭脚本賞受賞

この世の定めか、
あゝ無情―。

中国でここ数年に実際に起こった4つの事件を基に、急激に変貌する社会のなかで、もがき苦しみながらもひたむきに生きる人たちをパワフルかつセンセーショナルに描く濃厚な人間ドラマの傑作が誕生した。 本作は第66回カンヌ国際映画祭に出品され、その画力の強さ、構成のすばらしさ、社会性と娯楽性ゆたかな物語で観客を圧倒し共感の喝采を浴びた。上映に駆けつけたトニー・レオンはスタンディングオベーションと共に「すばらしい!」と手ばなしの称賛を贈り、チャン・ツィイーは「映画の新しい力を示してくれた」と感激のコメント。審査員長のスティーブン・スピルバーグやニコール・キッドマンらも絶賛し、見事脚本賞を受賞した。

名匠ジャ・ジャンクーがヴェネチア国際映画祭金獅子賞(グランプリ)を受賞した『長江哀歌』(06)以来、7年ぶりに手がけた長編劇映画となる本作。デビュー作『一瞬の夢』以来、一貫していまを生きる人びとを、彼らと同じ目線で見つめてきたジャ・ジャンクーの真摯なまなざしは、罪びとたちが主人公であるこの作品でも変わらない。と同時に、これまでにない衝撃的な描写で彼らの葛藤や心情の爆発を描いたこの映画は、ジャ・ジャンクーが到達した新境地にして最高傑作であると言えよう。
また、『活きる』『こころの湯』のチァン・ウー(姜武)、『イノセントワールド/天下無賊』《Lost in Thailand》のワン・バオチャン(王宝強)、共に映画・ドラマで活躍する中国の人気俳優が出演し、特筆すべき名演を披露しているのも見逃せない。

【ストーリー】
村の共同所有だった炭鉱の利益が実業家に独占されたことに怒った山西省の男。妻と子には出稼ぎだと偽って強盗を繰り返す重慶の男。客からセクハラを受ける湖北省の女。ナイトクラブのダンサーとの恋に苦悩する広東省の男――。彼らが起こす驚愕の結末とは? ごく普通の人びとである彼らはなぜ罪に触れてしまったのか?
罪の手ざわりポスター
2013年/中国・日本合作/129分/R15+

監督:ジャ・ジャンクー
出演:チャオ・タオ/チアン・ウー/ワン・バオチャン/他
配給:ビターズ・エンド、オフィス北野

上映場所 ソレイユ・2(地下)
上映期間 9/13(土)~10/3(金)終了
9/20(土)~9/26(金) ①9:00  ②18:35
9/27(土)~10/3(金) ①13:30 ②19:50

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